シジミの生態

 

シジミの形態

シジミの形態
 
 シジミはその軟体部を左右から2枚の殻で囲み包んでいます(図2)。 貝殻は殻頂を中心に同心円状に成長するので、成長線は輪状にでます。この成長線を年齢形質として読み取ることもできます。殻の内側には閉殻筋があり、これで殻を閉じることができます。足は斧形で湖底の砂泥底に侵入するのに適しています。

 外套膜はその表面から分泌液を出し、その分泌液により殻が成長します。外套膜縁には眼点や触手があり、外套膜の後部には入水管と出水管があります。

 外套腔には1対の鰓があります。鰓は呼吸器官であるとともに摂餌器官でもあります。
 
 
図2 ヤマトシジミの外部形態と内部解剖図
図2 ヤマトシジミの外部形態と内部解剖図
 

地理的分布

地理的分布
 
 ヤマトシジミは北海道から九州まで、日本の全域の汽水湖や河川の感潮域に生息しており、日本以外では樺太(サハリン)、韓国、北朝鮮にも生息しています。
 

生活様式

生活様式
 
 ヤマトシジミは、砂礫質の底質中に埋在して水中の有機懸濁物を餌としています。水温の高い夏季には底質の表層近くにいて、摂餌、成長、成熟、産卵などの代謝活動を活発に行い、水温の低下する冬季になると殻長の3倍近い深さまで砂礫中を鉛直移動し、ここで低い代謝生活を維持しながら越冬します。そして春季になり水温が上昇すると再び表層に移動します(富士 1992;中村ら 1983)。
 

繁殖生態

繁殖生態
 
 ヤマトシジミは雌雄異体で雌は卵を、雄は精子をそれぞれ出水管から放卵、放精し水中で受精します。産卵期間は水域によって、あるいはその年の水温によっても多少異なりますが、多くの水域では8月を中心に7〜9月が産卵期です。ほとんどの個体が殻長15mmで成熟します。

 ヤマトシジミの卵は淡水中でも、海水中でも壊れてしまうので受精できません(朝比奈 1941)。受精に最も適した塩分は海水の約6分の1程度(5 psu)といわれていますが、さらに詳しい研究が必要です(現在、論文執筆中)。

 受精後、発生を続けた後に底生生活に移行します。底生移行時には足糸腺から分泌した足糸を底質の砂礫にからめ着底します。

 私達が行った宍道湖での標識による調査から、シジミがよく成長するのは1年のうち4月から11月までで、12月から3月はほとんど成長が止まることがわかりました。また宍道湖では1年で殻長約7mm、2年で約15mm程度に成長し、殻長20mm以上になると成長のスピードは緩やかになります(中村ら 1983)。
 

成長

成長
 
 浮遊生活から着底し、底生生活に入ると、シジミはどんどん成長します。シジミの成長に影響を与える最も大きな要因は、餌の質と供給量、および水温です。さらにストレスを与えない安定した環境も考慮しなければなりません。
 

食性

食性
 
 ヤマトシジミは植物プランクトンを主とする有機懸濁物を鰓でろ過して摂取し食物としています。餌として利用できない無機懸濁物は、偽糞として排出します。流入河川から無機懸濁物の流量が多くなると、偽糞の排出量も多くなり、シジミは無駄なエネルギーを多く消費し、生理的悪影響を受けます。

日本シジミ研究所

所長 中村 幹雄

──────────────

1.シジミの調査・研究及び受託業務
2.
環境の調査・研究及び受託業務
3.シジミ資源保護・環境保全に
関する普及啓発活動
4.生物と環境に関する出版事業
5.シジミの販売

──────────────

本社〒699-0204

島根県松江市玉湯町林1280-1

TEL.0852-62-8956
FAX.0852-62-8957
Mail.
nihon@sijimi-lab.jp

──────────────

来待分室〒699-0403

島根県松江市宍道町西来待1497

──────────────

名古屋支店 

支店長 杉山ゆかり

TEL 090-7548-9597 

Mail: amasagi@sijimi-lab.jp 

──────────────

049397
<<日本シジミ研究所>> 〒699-0204 島根県松江市玉湯町林1280-1 TEL:0852-62-8956 FAX:0852-62-8957